お気に入り漫画紹介:その2
※その1はこちら
てるてる×少年 / 高尾滋(白泉社文庫)
ちょっと昔の漫画ですが個人的に名作だと思う。
私は花とゆめコミックスで持っているのですが、
おそらくそちらは絶版で最近は文庫版が出回っているようです。
高飛車なお嬢様・紫信(しのぶ)と主従関係を結ぶ忍・才蔵の話。
最初の方は結構ギャグテイストなのですが、中盤あたりから
様々な家の陰謀やしきたりが絡んできてどシリアスになっていきます。
個人的には割と結末で驚かされた。
この人が描く、髪の毛の柔らかい感じが個人的にとても好きです。
春の呪い / 小西明日翔(一迅社)
主人公の夏美(なつみ)と、
夏美の妹である春(はる)の恋人・冬吾(とうご)の話。
夏美と春はとても仲の良い姉妹だった。
また、春は夏美よりも成績優秀で出来が良く、
いわゆる大和撫子だった。
親同士の取り決めで春は冬吾の婚約者となるが、
春が病気で亡くなってしまう。
春の死後、夏美は冬吾に交際を申し込まれる。
夏美が交際の条件として提示したのが、
デートでは春との思い出の場所を巡ること。
夏美はさっぱりしていて豪快なキャラクターだけれど、
結構実はデリケートだなぁと読んでいて思った。
むしろぱっと見ふわふわしている春の方が中身は図太い。
また、夏美がその繊細さ故に春に対して罪悪感を感じながらも
冬吾との関係を断ち切れないドロドロ感が、読んでてこっちも
胸が痛くなってくる。
あと、死してなお存在感を放つ春の情念の強さが怖い。
コンパクトにまとまっている割に結構内容が濃い味なので
なんか最近精神にガツンと来る漫画ないな~みたいな方にオススメ。
2巻で完結なので、手に取りやすいと思います。